以前、後継者に「学び」は必要か?というコラムを書いたが、
今回は、後継者が経営者となるためにどう学んで自分のものにしていくのが効率的なのかを書いた。

後継者に必要な学びとは、お勉強ではなく「実学」でなければならない
「実学」とは、経営の理論ではなく経営の現場で活かせる学びのこと。

そのうえで、学びを踏まえた経験を血肉に変えていく。

欲求の5段階説で有名なA・マズローが提唱した、
学習の4段階レベルに照らし合わせて後継者の学びの段階を
解説してみる。

学習の4段階レベルとは、学んだことが定着する段階を4段階で表しているもので、
以下の4段階があるということ。

1.自分ができないことを、知らない(無意識無能)
2.自分ができないことを知っているが、できない(意識的無能)
3.意識すればできる(意識的有能)
4.無意識的にできる(無意識有能)

それぞれのレベルに合わせて、後継者の学びの段階について解説していく。

1.自分ができないことを、知らない(無意識無能)

後継者は経営を学ばないと、企業経営と向き合うことは当たり前だけどできない。
でも、優秀な後継者であるほど、自分が経営する力が身についていないことを知らない。

2.自分ができないことを知っているが、できない(意識的無能)

後継者は、身の丈に合わない経営と向き合う宿命があるため、
しっかりと経営を学んで、実践していかないと経営力は身につかない。

では、何をどう学ぶか?
MBAでも中小企業診断士でもグ●ービスなど経営を学ぶ研修でもいいし、書籍やYOUTUBEでもいいが・・・
とりあえずたくさん知識つけても行動できなければ意味がない。

最終的に100の学びを会得しなければならないのであれば、
まずは、後継者として最も大事な10の学びを得て動き出すことが大事。

それを学びの幹にして、派生して枝葉の学びをつけていく。

例えば、ビジネス面でいえば、どんなビジネス領域で活動するのか戦略的な考え方を理解したうえで、
マーケティングや営業活動、販売方法など枝葉に派生させていくような感じ。

3.意識すればできる(意識的有能)

はじめはできなくて当たり前。
意識しながらひとつひとつ取り組んでいく。

まずは大事な学びを実践する。
意識することを絞って、意識しながらできることをひとつひとつ増やしていく。

4.無意識的にできる(無意識有能)

無意識的にできることは学びが血肉になっているということ。
当たり前になっているということ。

学び、行動し、振り返り、定着し血肉にする。

これを何度も何度も繰り返す。

特に後継者がやらねばならぬのは、「振り返り」。

実践したことを「振り返って」行動を見直す。
毎日、毎週、毎月、毎年・・・・

これを習慣化できれば、意識しなくてもできることがどんどん増えていく。

後継者の学校では、「後継者の会」で定期的に振り返りの機会をもうけて、
振り返りの意味をみんなで体感している。

後継者は、せめて後継者の段階で経営は意識しながらでもできるようにしておく。
そして経営者となって実践経験をつみながら無意識的によい経営判断ができるように
なっていくことが望ましい。

後継者としての実学を学ぶのであれば、後継者の学校が最適である。

後継者の学校 代表 大川原

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